自由研究に!「フッ素」の実験で歯の健康を知ろう
こんにちは。
湘南台中央デンタルクリニック、院長の横山です。
7月28日は「なにやろう?自由研究の日」です。夏休みの宿題の定番である自由研究に取り組むきっかけの日として、株式会社ベネッセコーポレーションが制定した記念日です。日付は7と28で「な(7)にや(28)ろう?」の語呂合わせと、夏休みの前半であることが由来です。
今回はお家にあるものを使った「歯科実験」をご紹介したいと思います。身近な材料を使って、楽しく学べる実験です。
フッ素(フッ化物)の効果を調べる
歯みがき剤に「フッ素配合」と記載されているので、「フッ素」という言葉を見たり聞いたりしたことは多いかもしれません。しかし、フッ素の効果は目に見えないため、実感することが難しいこともあります。そこで今回は、実験を通してフッ素の効果を確認してみましょう。
フッ素の効果とは?
フッ素にはエナメル質の修復促進、歯質強化など、むし歯の発生を防ぐ効果があります。そのため、むし歯予防に有効な成分として注目されています。
フッ素で実験してみよう!
それでは実験をはじめましょう。用意するものは、「フッ素入りの歯みがき剤・お酢・水・卵(赤玉)・透明のコップ・油性マジック・キッチンペーパー」です。
- 卵の真ん中に油性マジックで境界線を引く。
- 半分に「〇」を、もう半分に「×」マークを書く。
- 〇を書いた方に、フッ素入りの歯みがき剤を塗る。
- ぬらしたキッチンペーパーで歯みがき剤を塗った方を包み、一晩ほど置く。
- 歯みがき剤をきれいにふき取る。
- お酢を水で2倍に薄めたものを用意する。
- 透明なコップに卵を入れ、薄めたお酢を注ぐ。
- 卵の表面の変化を観察する。
実験の結果
〇マークと×マークの表面をそれぞれ観察すると、×マークの表面には泡がたくさん出てきました。この泡は、卵の殻がお酢の酸に溶かされて出てきたものです。〇マークの方は、フッ素が卵の殻の表面を酸から守っていることがわかります。
歯の表面(エナメル質)の主な成分はカルシウムの一種なので、炭酸カルシウムが主成分の卵の表面(殻)を歯に見立てました。私たちが食事をすると、食べ物そのものの酸や口腔内の細菌が食べ物を分解しようと出す酸により、口腔内は酸性になります。この状態を「お酢」と「卵」で再現しました。
いろんな実験を続けてみよう
フッ素の配合量が異なる歯みがき剤を使って、それぞれの違いを確認することもお勧めです。また、泡の観察後、さらにお酢の中に卵を半日から数日間つけておくと、どのような変化が起こるか調べてみるのもいいですね。他にも、フッ素について詳しく調べたり、フライパンのフッ素コーティングと歯みがき剤のフッ素が同じかどうかなど、関連するテーマを掘り下げてみるのも面白いでしょう。
夏休みの自由研究を通じて、フッ素の大切さを理解し、日々の歯みがき習慣に役立てていただければと思います。
歯の健康に関するご相談や質問がありましたら、お気軽に当院へご相談ください。
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